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ここではテレビやラジオで伝えたこと、伝え切れなかったことに私の考えを織り交ぜながら紹介します。事実と私見の双方から今のニューヨークを感じてもらえたら幸いです。
   
犬と暮らす街 1・2

白沢みきのNewYork,NewYork(6月6日〜7月3日OA)

ニューヨーカーは犬が大好き。街を歩いていても大型犬から小型犬まであらゆる犬種に遭遇するので、人間ウォッチングならぬ、犬ウォッチングも楽しめる街です。そこで番組では2回にわたって犬と暮らす街NYを特集しました。
最初に取り上げたのは、ハドソンリバー沿いにある夏のみ営業のカフェで開かれた『犬のハッピーアワー』。もちろん犬がお酒を飲むわけではないけれど、おやつがプレゼントされたり、水は飲み放題(笑)!オーナーたちの交流も盛んに行われなんともいえない雰囲気でした。元々このカフェは犬も大歓迎なので私も普段から利用していましたがこの日は犬が主役ということで犬たちも普段より伸び伸びとしているのが印象的でした。NYはオープンカフェが多いから犬とお食事できる店も多いけれど、店内は条例で入れないことになっているのでこうしたイベントはありがたい試みです。とにかくNYの犬たちはしつけとマナーがしっかり行き届いているからトラブルもなくこうしたイベントも実現できるのでしょう。
そして、イベントといえば、春と秋に開催されるダックスフンドのイベントも盛大なものでした。ワシントンスクェアパークに数百のダックスとオーナーたちが集結して情報交換したり、一緒に『ダックス・ソング』という歌を大合唱したりするのですが、これは圧巻!どこをみてもダックスだらけで、色も大きさもさることながら、コスプレが最高にユニークなのです。“ホットドッグ”という愛称で親しまれるだけあってホットドッグのコスチュームをした犬もいれば、ドレスやテンガローハットをかぶった犬、ハワイアンで決め込む犬もいて見ているだけで癒されるイベントでした。
そして、愛犬バーディと一緒に体験したのが、犬のYOGA“DOGA”。ストレスを抱えた都会の犬とオーナーが供にリラックスして健康に過ごしましょう!ということなのですがYOGAというよりもストレッチ、と言った方が適切かもしれません。以前、赤ちゃんとママのYOGAを取材したけれど共通するのは、本人たちよりも飼い主やママたちが「一緒なら頑張れる」という相乗効果が魅力かも?という点でした。
NYのペットショップは、この1年半の間に劇的なくらいオシャレ系が台頭してきています。番組で取材したDoggy Style NYCなどはその代表格。Tシャツやブランケット、肖像画もカスタマイズしてくれるし、ネームタグなどはオシャレそのもので$100以上するものも売られているのです。小型犬を入れるためのバッグの充実ぶりも目を見張るものがあります。愛犬家のみなさんは、自分のショッピングに限らず、犬用のショッピングもスケジュールに組み入れた方がいいかもしれません。
また、犬用のおやつもナチュラルが常識。中には人間が食べられるものもあるくらいです。私とバーディが通っているCanine Ranchでは、犬用のアイスクリームも販売しています。洋服もパリス・ヒルトンや映画「キューティ・ブロンド」で愛用しているようなキュートなデザインから、いかにもNYっぽいデザイン、ヨーロッパからの輸入品まで揃っているのです。さすがに夏場は着せている人は見かけないけれど、寒さの厳しいNY。ブーツも含めてニーズは高いのです。
ドッグフードも多種多様なNY。ケミカルなドッグフードは店の隅に追いやられ、殆どがオーガニックなのがNYの常識。ところが、我が家の王子様バーディはそんなナチュラルな市販のドッグフードを食べてくれなかったので親バカ(?)な私は毎日お肉をミディアムレアに焼いて食べさせ、足りない栄養分はサプリメントを与えていたのですが、ある日Stella&Chewy'sという発売間もないドッグフードに出会って以来、喜んで食べるようになったのです。これは、私がリサーチした中では最高級のドッグフードです。NYではロウフード・ダイエットといって栄養分が加熱することで失われるため生食を主にするという食事法が数年前から流行していますが、その犬ヴァージョンがこれなのです。オーナーのマリーさんは、犬をレスキューして飼いはじめたところジステンパーにかかっていたため食事療法を考えたのですが、市販されているドッグフードはアレルギーや癌になる可能性が高く、理想的な商品には出会えなかったそうなのです。そこで、自分で作ってしまおう!とリサーチをして商品化したのがこれ。フリーズドライとフローズンがあって栄養素も完璧。元来野生だった頃に犬たちは生食だったのだから、保存料を使った商品よりも安心して与えられる、というもの。現在はNYのほかにフロリダやシカゴといった裕福なオーナーが多いエリアでしか販売していないけれど、私が帰国するときには、是非とも日本でも販売できるようにしたいと思わせるドッグフードなのです。
最近では日本でもドッグ・スパが盛んになっていると聞きましたが、NYも例に漏れずトリミングを中心としたスパは盛んです。ただし、NYの場合はドッグウォーカーに毎日散歩を頼む人が多いので出費の比重はそれほど高くはないというのが私の印象。
ちなみに、NYで最も多い犬の名前はMax。10万2000匹もいるんですよー。発音しやすいというのもあるでしょうが、凄まじい数です。バーディというのは日本人には発音が難しいのか一回で理解されないことが多く苦労しています。個人的なことですが、私のNYライフは犬を飼うことで激変しました。というのも一人で歩いていても誰も私に関心を払う人などいなかったけれど、バーディと歩いていると、彼の類稀なルックスも手伝って毎日10人は声をかけてくるし、公園でも顔なじみのオーナーたちができて会話も弾むようになりました。犬を介してのコミュニケーションはNYでは当たり前の光景なのです。バーディ、ありがとう!!

   
ヘアケア情報

白沢みきのNewYork,NewYork(5月23日〜6月5日OA)

NYの女性の約9割はヘアカラーなどをしているそうです。実際、NYの美容室にはカラーリストといってヘアカラーの専門家がいてカットをする人との分業が当たり前なんですよねー。料金はピンキリで、格安カットもありますが、私が経験したサロンはカットが$100〜135、カラーが$100〜$130でこれにチップが加わると(二人に渡す)3万円近くかかってしまいます。「高い!」と思いますよね〜!でも、世界一リッチピープルが多いNYではカットだけで$600というサロンもあるのが現実なのです。ただ、パリコレやNYコレクション、有名な雑誌などで活躍している人にカットしてもらえるのもNYの魅力!ということで、今回取材したのは半年前にオープンしたミッドタウンのヘアサロンMINGLE。ここには日本人のスタイリストがいるから安心して行くことができますよ!なぜ日本人のサロンを選んだかといえば、やはりコミュニケーションが重要だから。それにMINGLEの皆さんはキャリアもすごいから超オススメなのです。
取材の中カットを担当したパートナーのMICHIさんがこんな話しをしてくれました。「NYでは何がトレンドかということよりも“あなたは何者なのか?”がまず大切で、プロフェッショナルが集まる街だから、その人らしくして、その上にどれだけトレンドを乗せられるかが自分たちの仕事なんだ」って。流行に流されて形から入ってしまいがちな日本人には耳が痛いけれど確かにその通りですよね。
それからNYではヘアカラーを自宅で、自分でやってしまう人も多く、今回はそんなニューヨーカー御用達のショップも紹介したし、充実したウィッグには私も挑戦してみたので参考にしてみてくださいね。
次にヘアカットするときにはMICHIさんにお願いしようと思っているので私は何者なのか、はっきり自覚しておかないと。(笑)

   
ナイトライフ

白沢みきのNewYork,NewYork(5月2日〜5月22日OA)

サマータイムがはじまり、夜7時を過ぎても明るいNY。今回はNYのナイトライフを3箇所取材した。最近はチャイナタウンの閉店した店を買い取って、アンダーグラウンドなラウンジを営業している店も多く、その中の1件が取材した「ハッピー・エンディング」。違法な風俗店だった店舗をそのまま使っているから“いかがわしさ”が漂う不思議な空間で、連日超満員!オーナーいわく「NY市長がジュリアーニからブルームバーグになって“禁煙条例”が施行されるなど、ナイトライフは大きなダメージを受けたけれど、そんな中でもみんな新しいことを次々に考えているから、今もNYの夜は健在」だそうです。
2件目はスポーツバー。野球、バスケ、ホッケー、フットボウルとスポーツ観戦が充実しているNYでは、スポーツバーも当然賑わっている。DJがガンガン音楽を流す中、ゲームに一喜一憂しつつ、おしゃべりも楽しむ空間は、まさに欲張りなニューヨーカーのニーズにぴったり。取材したのは、アッパーイーストのバーだけれど、エリアや客層によってその雰囲気も違うから、色んなスポーツバーをはしごするのも楽しいかも。
3件目は、音楽好きにオススメしたい「シュガー・バー」。ここは、有名なアシュフォード・シンプソンがオーナーのライブスペースなんだけれど、連日満員で入場規制が出される程、今ホットなスポット。店内はアフリカをイメージしていて客層は9割近くがアフリカン・アメリカンというブラックミュージックが好きな人には堪らない店。取材したのは1週間の中でも一番人気がある“オープン・マイク”の木曜日。米国では「アメリカン・アイドル」という日本版スター誕生!のような人気番組があるけれど、ここのオープン・マイクからも2人のファイナリストが生まれているから、私が取材に行った日も有名なTVプロデューサーが来ていたり、ある時はスティービー・ワンダーやダイアナ・ロス、ロバータ・フラックが突然来店したり、と目が離せない店であることは確か。番組でもそのレベルの高さは紹介しているから、要チェック!ちなみに、場所はアッパーウエスト72丁目なんだけれど、ハーレムやブルックリンから来る人が多いのも特徴。まぁとにかくニューヨーカーは昼も夜もパワフルだから、そんな勢いを感じてもらえれば嬉しいかな?!夜は出不精だった私も、今回の取材で覚醒してしまった(?)かもしれない・・・第二弾も乞うご期待!

 

   
キッズ・ファッション

白沢みきのNewYork,NewYork(4月18日〜5月1日OA)

更新を怠った前回は大人版「春のNYファッション」と題して、ローワー・イーストサイドから個性的で対照的なモードを展開するショップを紹介したけれど、NYの高感度な人々は、トレンドを意識しつつも“自分らしさ”を表現する達人である。取材したセレクトショップのオーナーはトレンドを示しながらも「ショッピングは雑誌で見て買うものを決めるのではなく、見て、試着して、自分らしく着られるものをチョイスすべき。流行は私たちが勝手に主張しているだけなんだから」とアドバイスしてくれた。そこで、今度はNYのキッズたちにも目を向けてみることにした。
ブルックリンに住む4歳の女の子はすでにオシャレへの関心も高く、自分がキュートに見えるワードローブを7着も着て見せてくれたが、これが可愛いのなんの。自分が魅力的にみえることが服選びの基本だということを教えてくれたような気がする。もう一人は、グリニッチヴィレッジに住む1歳半の男の子だが、この子はギンガムチェックのコットンスーツを見事に着こなして見せてくれた。このスーツはドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』で子役の男の子が結婚式のシーンで着用した服を譲ってもらったというエピソード付。ママが日本人なので英語と日本語が飛び交う生活を自然に受け入れている美少年だから、こちらも見て欲しい。そして、私が気に入っているノリータにあるキッズファッションの店ピプスクィークも紹介しているけれど、ここでも『セックス・アンド・ザ・シティ』でケリーがコラムを書いているときに着ていたジューシー・クチュールのサンドレスのキッズ版が売れているという。オーナーいわく、ママたちが着ているブランドがキッズファッションも手がけているから、昔に比べて子供服のショッピングも楽しくなったし、関心も高くなったという。すぐに大きくなっちゃうから…とつい廉価品で間に合わせてしまいたくなるキッズファッションも、将来のセンスを磨くためには手抜きできないなぁ、と痛感した次第です。もちろん、ブランド品が良い!と言い切るわけではないけれど、大人と同じクォリティのファブリックを使ったワンランク上の子供服を身につける経験は決して無駄ではないという意味で、軽視できないなぁと思ったわけです。ちなみに、今回番組ではアッパー・イーストサイドのマディソンアヴェニュー92丁目から81丁目を撮影しているんだけれど、ここはわずか10ブロックあまりの区間に15件以上ものキッズ関係の店が並ぶ“キッズ銀座”みたいなエリアなので機会があったら行ってみて下さい。地下鉄の便は良くないけれど、ロケーションハンティングには愛犬バーディも連れて行ったけれど、メトロポリタン美術館までも歩いてすぐだし、セントラルパークを横断してアッパーウエストの自宅まで歩けたくらいだから、子ども連れでも散歩がてら決して苦痛ではないエリアだと思いますよ。もちろん、買い物をたくさんしたらタクシーに乗ることを薦めますが、この時期のNYは気持ちよく歩けるから時間に追われるようなスケジューリングは避けた方がいいですね。脱線ついでに、日本の桜前線が東北地方に北上する頃はNYも桜が満開になりました。セントラルパークでお花見をしたり、毎日の散歩コース、ハドソンリバー沿いも桜が満開で連日寝転がってお花見をしてしまいました。街路樹にもソメイヨシノではないけれど桜の木が意外に多くて、我が家の窓からも満開の桜が楽しめました。ただ、NYでは公共の屋外での飲酒は禁じられているから日本のように花見酒というわけにはいかないけれど、春を満喫できました!^0^

   
ニコール・キッドマン御用達スパ

白沢みきのNewYork,NewYork(3月21日〜4月3日OA)

日本でもスパは人気だとか?かつてはエステブームでしたが、サウナやお風呂にも入ってハーブティやフルーツをいただきながら時間をたっぷり使ってマッサージやフェイシャル、足のお手入れを受けるなど、時間に余裕がないとなかなかできませんよね、もちろんお金にも。そんな人気のスパですが、NYでももちろんホットです。今回取材したスパは2箇所。最初は人気のサイトでエディターが選ぶ人気NO1で、しかもニコール・キッドマンが毎週来るというエデン・デイ・スパ。実際にスッピンの彼女に遭遇してしまいました!バラの花びらとフレッシュなレモンが一面に浮かんだバスタブで、シャンプー&マッサージが受けられて、ソルト&オイルマッサージも受けられて安いんです、これが。私もスパは大好きな方で色々と試していますが、やっぱりNO1は違うなーと実感。番組の視聴者は10%のディスカウントだそうだから是非体験してくださいませ。2件目はDESSEスパ。クリスタルソルトをふんだんに使い、水晶でマッサージされてネイルも受けられてこちらもお得!こればっかりは体験しないとわからないかもしれないけれど可能な限りのリポートを身体を張ってしているから必見です。スパの醍醐味は美しくなることよりも、リラックスできること。都会で生活する人には救世主かもしれませんね。変な先入観は捨てて、是非一度体験することをオススメします。今回はセミヌードを披露したけれど、ぬくぬくと暮らしているのが身体に現れているかもしれません、ご了承くださいませ。(笑)

 

   
カフェラテ税導入か?

森本毅郎スタンバイ(2月23日OA)

NY市の市議会に「カフェラテ税」なるものの導入議案が提出された。提出したのは非営利団体。この団体によると、カフェラテ1杯につき10セントの課税をすれば1200万ドルの税収が見込めるという。コーヒー税じゃなくて、なぜカフェラテ税かというと「カフェラテを飲むような余裕のある人は数セント位多く払っても平気だろう」というのだ。冗談じゃない!確かに、ニューヨーカーの毎朝御用達のヴェンダーのコーヒーはドーナツとセットでたったの$1、デリやカフェでも$1から$1・50くらいで買えるのに対して、カフェラテは高い。$3なんてザラである!牛乳が入って泡立てるとなんでこんなに高くなるのか!と日頃から憤っていた立場からするとナンセンスだ。蛇足だが、NYでコーヒーを頼むと「ミルクと砂糖は入れるか?」と聞かれる。「ブラックで」と答えると5割の確立でミルク入りのコーヒーを渡される…ブラックって言ってるのに。とまぁそんな不満はさておき、カフェラテ税の導入される可能性だが、あのスターバックス・コーヒーのお膝元シアトルでも昨年、このカフェラテ税の導入が試みられたが住民投票の結果、75%が反対したため見送られた経緯がある。いくら税収アップのためとはいえ、断固反対!NY市議会の見識ある判断に期待したい。

   
SOHO

白沢みきのNewYork,NewYork(2月15日〜2月28日OA)

航空券が安くなり、学生は春休み、とNYへ旅行で来る人も多くなる季節なのでショッピング・スポットとして人気の高いSOHOを取り上げた。かつてのSOHOといえば、工場を改装して天井の高いロフトに住まうアーティストたちが流行発信地として牽引役になっていたが、この数年で随分と様変わりしている。理由はマンハッタンの家賃の高騰とメガブランドの進出だ。不動産ブローカーいわく、SOHOのロフトに住めるのはウォール街で成功した金融マンか日本人駐在員くらいだという。元々空き物件が少ない上に高額な家賃とくれば仕方がないのだが…。そして、5番街かと錯覚するくらい高級ブランドの路面店が急増している。なーんだ、じゃぁSOHOなんて面白くないじゃん!と思うかもしれないが個性的なセレクトショップは健在だし、ポップアートを扱うギャラリーもチェルシーに流出しているとはいえ、まだまだ多い。行ってみて感じたのは、完全に観光地と化しているので、そうと割り切って行けば実に快適なエリアではあるのだ。アート・インテリア・ファッション…やや俗っぽくなったSOHOの中からヒップな店を発見するというのも新たな楽しみ方かもしれない。ちなみにSOHOのセレクトショップで洋服を購入した私は、すっかりNYファッションを攻略した気分になれたし、旬なテイストをゲットできた満足感でご機嫌になってしまった(笑)。ちなみに、SOHOにはアップル社の全米最大の直営店があるので、マックユーザーにはおすすめ!

   
3枚目キャラが定着?DEAN

森本毅郎スタンバイ(1月26日放送)

米国大統領選挙の民主党指名候補選びがはじまった米国では、連日候補者の動向と世論調査の結果が報道されている。ゴアが支持を表明したことから一気に人気が高まり、最初の予備選挙アイオワでの勝利も確実とされていたディーンがケリーに破れるという波乱の幕開けとなった。ニューハンプシャーでもケリーが有利に戦いそうだが、このディーンさんが、すっかり3枚目キャラに成り下がっているのだ。ご存知かもしれないがNYは民主党の牙城で、ブッシュ大統領も前回の選挙期間中は一度も大票田のNYに足を運んでいない。ブッシュがNY入りするのは9・11のセレモニーか国連総会くらいなもの。そんなNYだから打倒ブッシュの候補者選びへの関心は高い。ディーンはアイオワで負けた後、異常なくらいシャウトした演説を行った。この姿が人気番組でギャグにされたり、新聞ではセラピストが写真を分析して「(勝手なことを言ったりして)周囲に混乱を起こす人」なんて酷評したりしている。今週のニューヨーク・ポストではディーンとケリーのファッション比較を面白おかしく書きたてた。
【ヘアスタイル】ケリー$75、映画スターのような完璧さ ディーン$10、地元の床屋、手ぐし
【シャツ】ケリー$150、完璧に糊がきいてて、大統領になる貫禄十分 ディーン$20、すぐにアイロンをかけろ!【スーツ】ケリー$1200、素晴らしいデザイナースーツ ディーン$299、貧乏くさい、似合っていない【靴】ケリー$250、美しい黒の革靴 ディーン$49、今すぐ磨いてくれ〜!極めつけは【全体評価】ケリー:合計$1754、グレードA 完璧な装い ディーン:合計$397、グレードC バーニーズニューヨークの助けが必要。
選挙期間中、候補者がスタイリストを付けるのは日本でも常識になってきたけれど、庶民派ディーンはメディアの格好の餌食になっている。長丁場の大統領選挙だけに巻き返しも十分にあるがNYでの人気回復は難しいかも…。

   
ヘルスコンシャス

NewYork,NewYork(1月18日〜1月31日)

ブルックリンのBedford アヴェニューはポスト・ソーホーとも言われるおしゃれ人口密度が高い街。マンハッタンの家賃が高騰したため、住めなくなった人たちがブルックリンに続々と流出しているため、マンハッタンは観光化が進み、かつてのNYらしい店や人々はBedfordなどに集まりつつある。そんなブルックリンもヤッピーが移り住んだことから家賃の高騰が深刻になり、昔から住んでいる住民との間には軋轢も生じている。街が綺麗になって人が多く集まっても、昔から暮らしている人の生活が脅かされたのでは本当の意味での活性化には繋がらない。お金さえ出せばどこにでも住めるけれど、ところてん式に溢れてしまう人が必ずいる、ということも忘れてはいけない。
さて、本題に戻ると、今回のテーマは『ヘルスコンシャス』健康を意識している人々ということでベジタリアン・カフェやサプリメント、食材の充実した店を取材した。おしゃれに気を遣うニューヨーカーに肥満体質の人はまず見当たらない。肉食をやめる人、オーガニック食品を積極的に取り入れ豆腐や野菜中心の食生活をしている人が多いNYでは、普通のカフェでもベジタリアン・メニューが用意されている。私も疲れていて食欲がない時には、このベジタリアン・メニューを選んだりするが、洗練されていてどれも美味しい!今、NYでは豆腐も味噌も当たり前に売られているが、オーガニック食品店ではシリアルの種類も豊富でスコップを使いビニール袋に好きなだけ入れてグラム単位で買うことができる。牛乳だって、ただのローファットではなく、○%Fat Freeとバラエティに富んでいるし、豆乳の種類も驚くほど多い。今回は豆乳を使ったスムージーやニンジンやセロリ、ビーツなどを丸ごと使って、さらに新陳代謝を高めてくれるサプリメントを入れたジュースを飲んでみたが、ボリュームもあって一食分に相当してしまいそうだった。1杯500円くらいするから財布が寂しいときには躊躇してしまうけれどヘルスコンシャスな人の目線で「食」について考えてみると、巷に溢れているファストフードは時代遅れに思えてくる。実は、東京に住む知人の奥様に米国でしか買えないジューサーを通販で買って欲しいと頼まれて買ったことがあるが、送料も含めると5万円以上かかってしまった。購入した方に理由を聞いてみると「素材の繊維質を極力壊さずにジュースが作れるからとにかく美味しい」とのこと。私が体験したNYの健康ジュースが美味しいかった理由もそのへんにあるのかもしれない。ヘルスコンシャスはお金がかかるが、洋服をかっこ良く着こなすためにも、もちろん健康のためにも意識改革はしたほうが得策かも。
NYのYOGAブームは有名だが、今回Bedfordで取材したのは「お母さんと赤ちゃんのYOGA」。生後3ヶ月の赤ちゃんが逆さまになったり、ストレッチする姿は「可愛い」の一言。これは是非オンエアで視て欲しいが、お母さんたちにとっても赤ちゃんと外出できて健康にも良く、仲間ができる、と一石二鳥!インタビューしたオーナーは、19キロ増えた体重をウォーキングとYOGA、母乳をやることで元に戻したと話してくれた。母乳をやると痩せるの?と不思議に思ったがどうやら事実らしい。蛇足だが、ここのYOGA教室に来ていたママたちは全員「マクラーレン」のベビーカーを愛用していた。マクラーレンといえばF1しか浮かばない私はビックリ。YOGAを窓の外から見学していたママに「なぜマクラーレンなの?」と聞いてみると「私のは偽者なの、安物なのよ」と苦笑いされてしまった。偽者が出るのは人気商品の証だけど、くれぐれも聞く相手を確認しないとね。(反省)
ということで、ヘルスコンシャスな女になって、今年は体重を5キロ減らそうと心に誓った私でした。

   
ムビオケ

森本毅郎スタンバイ(1月19日放送)

日本ブームが続くNYで、ついにカラオケならぬムビオケなるものが登場した。Movieoke…つまり、映画のワンシーンを自分も演じてしまおう!というもの。ボックスじゃないから恥ずかしがりやの人は敬遠したいかもしれないけれど、ほろ酔い気分で勢いつければOK!って感じの楽しいエンターテインメントと言える。仕組みはDVDソフトをプロジェクターを使用して大き目のスクリーンに映し出し、映像と重なるようにスタンバイする。ホラー映画の恐怖シーンを演じる人、B級映画のくだらない台詞を一緒に喋って笑いをとる人、ラブシーンをその気になって演じる人、踊る人と様々。マイクは使わないから映画の音声と自分の声とがバランスよくミックスされて、かなり笑えた。ブレイク寸前ということもあってテレビや新聞の取材も多く、唯一の日本人ということで逆取材されてしまった。カラオケは日本の文化だから日本人の反応も聞いてみよう、ということらしい。このムビオケを発案したアナスタシアは自分でインディーズ映画を撮っているアーティスト。見方によっては映像とのインスタレーションともいえるムビオケだけれど、彼女はアーティストらしく「この作品(ムビオケ)は私の著作なの。だから紹介するときには必ず私の名前を明記してね」と念を押してきた。権利の主張を忘れないあたり、さすがだな、と妙に感心してしまった。ところで、仮にこのムビオケが大ブレイクした場合、映画の著作権はどうなるのさ?自分の著作権を主張する彼女に言いたくなったのだ。

   
Welcome to NewYork

白沢みきのNewYork,NewYork(1月4日〜1月17日までOA)

2004年の幕開けは大晦日のカウントダウンでもお馴染み、タイムズスクェアからはじめることにした。実は、この番組をスタートさせるとき、第一回目はどこのエリアを取り上げようかと悩んだ。最初にグラウンド・ゼロを候補にあげるも違和感を感じて却下(もう少し先になる)、タイムズスクェアはどうか!とも考えたがへそ曲がりな私としては(いかにも!)抵抗があり後回しになったのだ。さて、そのタイムズスクェア…あのニューヨークタイムズの本社が移転してきたことがその名の由来とされているが、“スクェア”というだけあって厳密にはマンハッタンを斜めに走るブロードウェイと7番街、42丁目が交差する三角地帯を指す狭いエリアのことである。タイムズスクェアを歩いている人の殆どは観光客と思われる。よって街中にはILOVE NYグッズや土産物屋が多く、物価も観光客狙いで高い。新宿歌舞伎町のようなネオン街だけれど、やっぱり違う。行く度に「1年中観光客が途絶えないっていうのはすっごいなぁー」と感心しつつ、すっかり観光客気分になってリポートしてみることにした。限られた日数で効率よく旅をするには情報収集が大切。今回はインフォメーションセンターを活用すること、ブロードウェイ・ミュージカルのチケットについて、鑑賞前の食事スポットなどもお伝えした。私の顔がタイムズスクェアの街角に大きく映し出されたときは本気で嬉しかった!あれだって無料なのだから是非お試しあれ。さて、今年も大勢の日本人がNYを訪れることでしょう。もしもニューヨークらしさを肌で感じたいのならブロードウェイ・ミュージカルが絶対に欠かせない。理由は出演者のレベルの高さ、プロフェッショナルの真髄を目の当たりにすることで、世界中から一流を目指して(NYに)集まってきた役者、ダンサーたちのエネルギーのぶつかり合いが、そのまま街のエネルギーになっている感覚が掴めるはずで、なぜかこちらまで元気になってくる。やはり旅先ではその街のポジティヴな部分を吸収したいもの。NYでは舞台もJazzも“生”で体験することをオススメします。テロの恐怖と向き合いながらも普段通りに時間が流れている2004のNY情報もどうぞご期待ください。

   
返品だけじゃない返金も?

森本毅郎スタンバイ(1月5日放送)

ニューヨークは返品天国だ。洋服でも下着でも使った後だろうと何だろうとレシートを持っていけば返品できてお金を返してもらえる。先日も年末年始を過ごすラスベガス用にとスリップドレスを買いに行ってみると、レジ前に並んでいる人の半分は返品目的だった。絶対に使用済みなのに、スイスイと返品ができるシステムがNYには確立されている。実は私も3回はいたアルマーニAXのジーンズを返品したことがあるが、これは破れた不良品だったからだ。あと、プリンターも梱包を開けてセットしてから他の商品が良くなったので返品した、これは未使用。NYなら結婚式の後にウェディングドレスだって返品できるだろう、100%の自信を持って断言できる。だからブリトニー・スピアーズの超スピード離婚だって日本人に比べたら驚き度も低いんじゃないかな?(返品みたいなもんだから)。

ところが、私が度肝を抜かれた話がある。TBSラジオで報告した返品どころか返金のお話である。クリスマス商戦が終わると、在庫処分のバーゲンが始まるのだが、クリスマスにかの有名なビクトリア・シークレットで下着を購入した私は、その時セール除外品だったブラジャーが数日後に25%オフになるCMをみて憤慨した「なんだぁ、安くなるなら待てばよかったー悔しい」と。すると米国生活の長い友人が一言「何言ってるの?レシート持って行って25%返せ、って言ったら差額は返してくれるのよ、常識よ」だって!「ブ、ブ、ブラジャーなんだけど…しかも今着けてるし」と戸惑う私に「いいのよ、損することはないわ」とまぁ、こんなやりとりがあって私は口をあんぐり。確かに使ったものを返品してお金を返してもらうよりも良心の呵責はないけれど日本人には理解できない社会である。それでも都合の良い時ばかりは“郷に入れば郷に従え”ということで、早速私もこの仕組みを利用することにしたのだ、やれやれ。

 

   
クリスマスとハーレム

白沢みきのNewYork,NewYork(12月21日から12月27日までOA)

NYに来て最初のクリスマスということもあって大きなツリーを購入した。まるで門松を売る露天商のように、感謝祭が終わるとクリスマス当日まで道端にはツリー屋さんが占拠する。東京ではフェイクのツリーしか飾ったことがないのに、これでもかーーーっと天然木が並ぶあの前を素通りするのは至難の業ではないだろうか?ということで、ツリーを購入し、いかに美しく飾るのかを番組で取り上げることにした。体験に勝るものはなし!と言うことで…。予算は$200だったが少々オーバー、毎年飾り方にもトレンドがあるそうで、街中のツリーを飾るカンパニーの人たちが、オーナメントを集めた倉庫で話し合って決めているらしい。ちなみに今年はフィリピン製の木製オーナメントがトレンドだそうだが「ふ〜ん」という感じだった。正直言って、NYのクリスマスツリーには明らかに貧富の差が存在している。つまり収入の差がそのままツリーに反映されている印象を持った。ツリーの値段は大きさに比例するが、問題はオーナメントの値段である。99kショップでも、正直言って安っぽいけれど“それなり”には揃う、でも、高級デパートや専門店で見たオーナメントは1個$20〜$70位して、しかも、それを何十個も買わないと華やかさが演出できないそうな。確かに上を見ればキリがないけれど要は心の問題だろう。何人かの口からこんな話を聞いた。「お金持ちは豪華なオーナメントを毎年買って、終わると木から外すのが面倒だから、そのまま捨ててしまうんだ」「1月中旬くらいまで飾るんだけど、その後はどうなると思う?街中がツリーの墓場さ。ゴミの大量生産だよ」それなりの中流ツリーを、これまたそれなりに飾って満足していた私。ゴミと化したツリーを見て、果たして来年はどうするのだろうか?

ハーレムにはイエローキャブは走っていないし、白人も見かけない。セントラルパークが終わる110丁目から北に行くと明らかに街の空気が変わる「あっハーレムだ」と判るくらいに変わる。でも、ハーレムは変わりつつある。再開発が行われていて新しいビルや商業施設が次々にオープンした125丁目周辺などは私が一人で撮影していても恐怖感はまるでない。ハーレムについては、今後詳しく報告するとして、今回は教会のゴスペルを取材した。ハーレム在住17年のトミー富田さんに紹介してもらってようやく撮影許可が下りた。以前、麻薬中毒患者たちがリハビリのためにゴスペルを歌うというコンサートも聴いたことがあったが、今回は地元の信者の皆さんが集まる教会なので迷惑にならないように気を遣った。トミーさんいわく、日本人は映画「天使にラブソング」の影響で、ウーピー・ゴールドバーグが歌ったような歌を期待してくる人が多いそうだが、そもそもゴスペル(God spell)は、神の福音、良い知らせ(Good News)という意味で歌ではないそうだ。神様と信者が対話をするための言葉なんだ、と聞くと随分印象も変わった。ただ、今回取材した礼拝は、オルガン奏者の男性が急病のため欠席したので突然、隣に住む女性が呼ばれたそうで伴奏と呼吸が合わず残念だった。教会の方からも「きょうはすまない、来週も良かったら来ないか?」と誘われたものの、締め切りの都合上丁重にお断りした。ご存知のように教会は信者からの寄付金で運営されている。低所得者層の多いハーレムでも年収の1割から3割を教会に寄付しているそうだ。教会によっては観光客に門戸を開いて寄付金を集め、建物を立派にしたり、社会的にも成功している教会もある。成功している教会は特に華やかで活気があるので
(大多数がバプテストだが)同じクリスチャンの白人観光客たちは口をあんぐり開けて驚いているし、あまりの興奮に失神してしまう信者がいるため看護婦が常駐している光景は、まさに異文化体験である。

   
ロックフェラーのツリー

白沢みきのNewYork,NewYork(12月14日から12月20日までOA)

ニューヨークのクリスマスを象徴するものといえばロックフェラー・センターのクリスマスツリー。あの木はどこから来るのだろうか、と思っていたら、ナント毎年ツリーの担当チームがヘリコプターに乗ってその年のツリーにふさわしい木を探すのだ。今年選ばれたのはコネチカットに住むご婦人の自宅の木。5年前に他界したご主人と一緒に、結婚した2年後に植えたのだそう。宝くじに当たったくらい名誉なことだと感激していたけれど、ご主人との思い出の木が切られてしまって良かったのかな?と邪推するも「庭先の私たちの木を見るために世界中の人が来てくれるなんて嬉しい」とテレビのインタビューに答える姿を見てほっと一安心。そして、点灯式を取材してさらに納得!それはそれは盛大なイベントで、NBCが点灯式を2時間番組にして全米に放送し、街頭の大型ヴィジョンに映し出される番組を10万人の観衆と一瞬の撮影のためにスタンバイした世界各国のプレスが眺め、最後の5分で点灯…という大セレモニーだったのだ。決められたカメラ位置で寒空の中、5時間待たされたツリー点灯の瞬間は「これぞエンターテインメントの国、アメリカ(ここまでやるかぁ)!」と呆気にとられつつ、「これなら自宅の木が切られたって嬉しいわな」と納得した私。

   
セントラルパーク

白沢みきのNewYork,NewYork(11月30日から12月6日までOA)

150周年を迎えたセントラルパークはニューヨーカーのオアシスであり庭でもある。マンハッタンでは庭付き一戸建てはほぼありえないので欠かせない存在なのだが、歩きながら思うことは341万uという巨大な公園が地価の高いマンハッタンの中央にどーーんと存在する様は本当に贅沢だが、誰もが平等に寛げる空間としては何とも優雅な発想だなぁと、ここにもメリハリの利いたNYらしさを実感する。

   
American girl

白沢みきのNewYork,NewYork(11月30日から12月6日までOA)

ホリデーシーズンに5番街の真ん中にオープンしたアメリカンガールを取材した。シカゴに次いで2店目だが、一見可愛くない人形がナントこの5年間で800万個、本は9000万冊売れているから驚いた。米国では30年ぶりの出生率の高さが裏付けるように、街中にはベビーカーが目立つし子供服専門店がとにかく多い。日本の現状を考えると「環境が恵まれているのよ」なんて簡単に反論したくなるが、NYの公立学校の退廃ぶりは深刻だし私立に通わせるためには相当な経済的な負担を強いられる。ではなぜ、女性たちは出産に積極的なのか、今後番組中の「How about baby」で取材していこうと思う。

   
クリスマスカード

白沢みきのNewYork,NewYork(12月7日から12月13日までOA)
海外に住む友人からクリスマスカードが届くと年賀状の宛名書きをはじめる、そんな生活が身についていた私も今年は出す側に。カードショップを覗くと箱入りのカードが山積みになっており、その習慣が一般的なことがわかる。そんな中取材してみると意外な歴史の一端も発見できた。ドイツ製の美しいカードが第一次世界大戦により輸入されなくなり、米国での印刷が始まる。その印刷技術の違いは当時のカードを撮影しているので是非その目で見て欲しい。それにしても、まさかクリスマスカードの取材で戦争について考えることになるなんて・・・。

「クリスマスカードを買うなら、ウエストヴィレッジがおすすめ」そんな噂を元にでかけたが地下鉄の駅を出ると同性愛のオブジェを発見した。クリストファー・パークにはゲイたちが社会から迫害され戦った歴史が刻まれている。保守的な地域ではセクシャル・マイノリティへの差別は今も残るがNYを拠点に歴史が動いた・・・ワシントンスクェアの歴史にも触れた今回は過去に想いを馳せる番組になりました。
   
WTCモニュメント

TBSラジオ 森本毅郎スタンバイ!

11月19日グラウンドゼロのメモリアル案が8つ発表された。2年前の深い悲しみの記憶を失わないために、と6ヶ月のコンペティションを経て選ばれた力作ぞろいだ。このモニュメントを囲むように高層ビルが5棟建設される予定だが、当初は高層ビルはもう必要ないとする否定的な意見も出ていた。でも、テロには屈しないという強いメッセージと、あの悲しみと勇気は忘れないという感情が交錯するNYらしい構想になったと私は思う。ただ、夏頃見たテレビの街頭インタビューで「パールハーバーのような記念碑を」という声がいまも報じられているのを見て違和感を感じた。原爆を投下したエノラゲイが被害の報告を排除して展示される国なんだ、殴られた痛みは理解できても殴られた人の痛みが本当に理解されているのだろうか、と複雑な思いがした。日本の戦後処理に関する議論が今なお続く中、やはり戦争もテロも被害者と加害者が許しあい、理解し、遺恨を残さなくなるまでには相当な時間が必要なのだろう。WTC駅もプレオープンし、モニュメントのデザインも年内には決定する。

   
イラクで日本人が

TBSラジオ 森本毅郎スタンバイ!

イラクで日本人2人が殺害された。こちらの夜のニュースではほぼトップの扱い。米国では連日イラクに関するニュースが報じられ犠牲者の数が戦争中よりも多くなる中、同盟国とされる英国、イタリア、スペインに次いで日本にも犠牲者が出たのは相当なショックだ。サンクスギビング(感謝祭)で故郷に帰った人のUターンラッシュの映像を眺めながら、後戻りできない現実は、もはや米国だけの悩みではなくなったんだと痛感した。翌朝のニューヨークタイムズも一面はこのニュース。しかし、記事の内容は米国の同盟国である日本が自衛隊を派遣する矢先に攻撃するのは意識的な反抗だ、としており小泉首相が「これまで通り、何も変わらない」と発言しただけに自衛隊派遣への是非などは触れられていない。自国の犠牲を考えるとやむをえないが、現地の記者会見では治安の悪化を危惧する質問が相次いでいた。NYは民主党の牙城だから一般の人たちからはイラクに関して否定的な声が多い。それでも自分たちが選んだ大統領を公に批判する人は少ない。サプライズで戦地を訪問しターキーを食べたブッシュは下降カーブを描き続ける支持率を少しは持ち直したかもしれない。でも私の気持ちはNo more WAR!!

 
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