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『教えられたこと』 |
| １回目のコラムは“教えられたこと”。人は目を開いていても見ようとしなければ見えないこと、耳を傾けなければ聞こえないことがあります。自分の生活にばかり気をとられていると、何が大切なのかさえも見失ってしまいます。仕事仲間や友人と酒を飲んでいても、気がつけば会社の愚痴や人の悪口を言ってストレスを発散したり、なんて経験ありませんか？私はありました。飲んで騒いで気持ちがスッキリした“気分”になっていたことが。 |
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テレビの中にいる生活を送っていた私は、本来ならば〈情報を教える人〉なのですが、実際には視聴者の皆さんから〈教えられること〉が多くあり、そこから得たパワーを画面を通じてフィードバックしていたような気がします。四季折々の学校行事や、生活習慣、子供の成長する喜びや新しい命を授かる喜び、失う悲しみ。失業、就職、失恋、結婚…。
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| 長年一人暮らしをしていると、自分のペースで生活するのが当たり前になり、興味を持つ範囲も世界情勢や経済、事件事故だったりと極端になっていました。そんな私に日常の暮らしの大切なひとコマを教えてくれたのがテレビの向こう側の皆さんだったのです。どんなに仕事のキャリアを重ねても、大金持ちになっても、人生の機微も知らずにいたのでは人としての生きる悦びは半減してしまいます。私は幸運にも、人生の大切なヒントを番組を通じて〈教えられた〉のです。 |
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青い空を見上げるだけで幸せな気持ちになれるし、雨が降れば明日は緑が映えるかな？と思うし、流れる雲には時の流れを感じ、学校帰りの小学生には「きょうは何か良いことがあったかな？何を発見したかな」と思い、書店に入れば並んだ書物に誰かの“伝えたい”エネルギーを感じる。漠然と過ぎてしまうことが多かった時間が、逆に愛しくなったのです。
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| コミュニケーションの形は携帯電話やインターネットによって多様になったけれど、要は五感をいかに開放するかではないでしょうか。私はホームページを開設することで、また不特定多数の人たちとコミュニケーションをとりたいと熱望しています。一人っきりでは頑張らないつもりです。教え、教えられる関係をスタートさせて見ませんか？少しでも豊かな人生を送るために…。 |
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